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アレルギーが発症しない人の免疫機能とは

2016年08月25日 カテゴリー:お知らせ

アレルギーが発生しないのはなぜか

 

前回はアレルギー発症のメカニズムについて花粉症を例に説明しました。
では「アレルギーを発症しない人の体の免疫はどうなっているのか!?」ということについて今回は説明してまいります。

アレルギーが発症しないケースで考えられるは2つの可能性で、1つは花粉が体内に入ってきても、T細胞がそれを体に害のないものとちゃんと判断し、攻撃指令を出さないケースです。
要するに免疫が正しく機能しているという場合のことで、この場合はそもそもアレルギーが発症せず、何の問題もありません。

 

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もう1つのケースというのが、T細胞が花粉を攻撃する指令を出してしまっているものの、実際には攻撃を下さない場合です。これこそTレグが活躍しているというケースと言えます。

花粉という異物が体内に入ってきた際、それを飲み込んだ免疫細胞が移動する先、抗原提示を行うリンパ節には、実はT細胞と一緒にTレグも存在しています。
このTレグは、ナイーブTレグといって、Tレグを作るための素になっている細胞のことで、上のケースでいうと花粉のことです。

抗原提示を受けたナイーブTレグは分裂し、そこから花粉への攻撃を抑え込むという具体的な働きを持ったTレグがいくつも生まれてきます。

 

Tレグが花粉症の発症を阻止している

 

この結果、体内には花粉を攻撃するT細胞と花粉の攻撃を止めるTレグが同時に存在することになります。T細胞が花粉を攻撃する指令を出していても、花粉Tレグはその攻撃指令を遮断したり、T細胞の活動を止めたりします。

それによって攻撃指令は攻撃実働部隊の免疫細胞たちには伝わらず、結果、花粉は免疫に攻撃されることなく、花粉症は発症しないというわけです。

 

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今日の話をまとめると、私たちの体内には花粉や食べ物などを攻撃するT細胞は常に存在しているものの、その攻撃を抑えるTレグが存在しているおかげで、アレルギーにならない(場合がある)ということです。

このように説明すると
「Tレグを増やせばアレルギーにならないのでは?」
「花粉への攻撃を止めるTレグを増やせば、花粉症を治したり予防できるんじゃないの?」
という質問をいただくことがあります。

このTレグによる治療や予防の具体的な話についてはまた後日述べることとします。