高輪クリニック

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Tレグがもたらす治療革命

2016年08月12日 カテゴリー:お知らせ

Tレグが疾患治療を変える

 

前々回はTレグ、前回は免疫機能について解説してきました。
今回はTレグが免疫にかかわる様々な疾患の治療を大きく変えつつあることについて解説してまいります。

Tレグがどのように疾患の治療をどのように変えているかというと、例えば、根本的な治療はながらく難しいと言われてきた自己免疫疾患があげられます。

 

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従来は、症状そのものを対症療法や、免疫の働きを抑制する薬を使い、免疫細胞が自分の体を攻撃するのを抑えて、症状を和らげる方法がとられてきました。

しかしこの方法(対症療法)だと、根治治療にはならず、さらには免疫の攻撃力の低下を招き、感染症やガンに対する免疫力も低下してしまうというデメリットがありました。

そこで現在はTレグを使った新治療の研究が進んでいます。

体内のTレグを増やすことで、本来の免疫力を維持しながら、自己免疫疾患を引き起こしているT細胞だけを抑え込み、病気を根本から治すという治療です。
たとえばⅠ型糖尿病では、世界的にすでに臨床試験が始まっています。

またTレグは臓器移植の分野でも大きく貢献しています。

 

臓器移植におけるTレグの効果

 

臓器移植とは近年、身近なキーワードになりつつありますが、機能が低下した自分の臓器に代わって、他人の臓器を移植し生命を維持する手法です。

しかし成功率はまだまだ高いといえるレベルではなく、その障害となっているのが免疫の存在です。

免疫は他人の組織や臓器を異物だと判断して攻撃してしまうのです。
それによって移植した臓器が定着しないことが多々あります。

 

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この拒絶反応への対策として、これまでは免疫抑制剤が使われてきました。
全身の免疫の働きを低下させ、移植した臓器への免疫攻撃が起こらないようにするのですが、その間、患者さんは感染症にかからないよう、無菌室で過ごさなければなりません。当然、ガン発症の危険も高まります。徐々に免疫抑制剤を減らしていくのですが、いったん体が臓器を受け入れたように見えても、免疫抑制剤を減らすと免疫の攻撃が起こり、結局、臓器が定着しないこともよくあります。

そこで最近行われているのが、移植した臓器への攻撃を止めるようTレグを臓器と一緒に体内に取り入れる方法です。

この方法だと全身の免疫機能を低下させることなく、臓器への免疫の攻撃だけを抑え、臓器を定着させることが可能となります。

こちらもすでに臨床試験が行われており、実用化も始まっています。