再生医療の豆知識

AGAと過度の飲酒は関係ある?

2018年12月22日

今、ネットを見ると、飲酒はAGAやそれ以外が原因の薄毛も悪化させるという記事で溢れています。
しかし、飲酒とAGAを直接に結び付ける由緒正しい研究論文はまだないと考えられています。
とはいえ、過度の飲酒は内臓、特に肝臓に多くの負担をもたらし、老化を促進させます。
また、過度の飲酒で健康を害すことになれば、いくら再生医療がAGA治療に最適といってもうまく治療できません。腐りかけた食材ではいくら料理人の腕が良くても本当に美味しい料理ができないように……。

そこで、過度の飲酒がAGAをはじめとする薄毛や脱毛にどう影響するか、正式な研究論文もなく、多少、強引なところもありますが、検討してみたいと思います。

過度の飲酒は体にどんな悪影響を及ぼす?髪はどうなる?

過度の飲酒は色々な臓器に悪影響を及ぼします。これらの臓器がどのようなダメージを受け、髪にまで悪影響を及ぼしていくのでしょうか?

過度の飲酒と肝臓

過度の飲酒と肝臓
お酒というと、すぐに思い浮かぶ臓器は肝臓ですよね。
肝臓はお酒の主成分であるアルコールや薬剤などによるダメージを減弱、緩和させる働き(解毒作用)があります。体内にお酒が入ってくるたびに肝臓はフル回転してアルコールの毒を消そうとします。

そのアルコールを無毒化するときにアセトアルデヒドという代謝産物ができます。よくいわれる二日酔いの犯人ですが、二日酔いだけでなく、蓄積すると、肝臓の細胞を傷付けてしまいます。

肝臓はビタミンやアミノ酸を作っています。髪の主成分はケラチンというタンパク質です。タンパク質はアミノ酸の集団。ということは薄毛にならないようにするためには肝臓が常に元気であることが重要です。過度の飲酒でダメージを受けた肝臓から良い髪はできません。

また、人間の体は臓器などを修復する機能が元々、備わっています。ところが、その修復される臓器の順番があって、生命維持に必須な臓器から修復されていくメカニズムになっています。
人間は心臓がなければ生きていけませんが、髪の毛はなくても生きていけます。
つまり、肝臓はダメージを受けた心臓にタンパク質の材料を補充して修復、その後、髪の修復に取り掛かります。

肝臓が過度の飲酒で疲労が激しければ、髪のアミノ酸補充まで手が回りません。
従って、肝臓に大きなダメージを与える過度の飲酒、その上にAGAまで発症していれば、髪の量は急降下で減少していくはずです。

過度の飲酒と心血管系

適度の飲酒ならまだしも、過度の飲酒は臓器や器官に悪影響を及ぼします。
血管や心臓も同様です。
血管といえば、高血圧を思い浮かべますが、飲酒量と高血圧の度合いは比例すると考えられています。
高血圧と診断された人が日本酒では2合、ビールなら2本以上の飲酒を毎日、続けると、脳卒中の危険性がさらに高まるという報告があります。

また、高血圧の放置は心臓へのダメージにつながります。
過度の飲酒で心血管系に悪影響を及ぼしますが、薄毛につながる症状は「血行不良」「動脈硬化」などです。

では、なぜ、血行不良や動脈硬化が薄毛につながるのでしょうか?
髪は激しい細胞分裂の連続で発毛を繰り返しますが、発毛にはたくさんの栄養を必要とします。
食事から体内に入った栄養素は血管を介して毛根内にある発毛の要となる毛乳頭まで運ばれます。髪となる毛母細胞は毛乳頭から栄養素をうけとります。
その栄養素のエネルギーで分裂を開始し、髪となるわけですが、栄養素が多ければその分、素早い分裂が可能となり、髪もどんどん出来上がっていくというわけです。

この栄養素の運搬に血管が利用されますが、血管の中が広くて動脈硬化などないしなやかであればあるほど、栄養素もたくさん、毛乳頭に運ぶことができます。
高血圧で心臓のポンプ機能に異常があれば、栄養素の運搬も滞ってしまい、毛母細胞は充分な栄養補給ができず、発毛も困難になります。

その他、心血管系の病気を合併する糖尿病や動脈硬化の原因でもある高コレステロール血症などの脂質異常も薄毛を進行させることになります。

飲酒に関係なく、頭頂部が薄い人は心臓病に罹患しやすい

過度の飲酒と心血管系
2013年の朝日新聞の記事で少々、古い情報ですが、東京大学特任準教授(当時)の原一雄氏が率いるチームが「頭頂部の薄毛が進行した男性は髪が多い男性よりも心臓病に罹患しやすい」という研究を発表しました。

薄毛の進行の仕方は人それぞれですが、前頭部からよりも頭頂部からの薄毛の進行のほうが心臓病になるリスクが高まるという発表をしました。
これについて、飲酒の有無は関係ありません。しかし、過度の飲酒をしている人の頭頂部が薄くなり始めたら、悪くなったのは肝臓だけでなく心臓にも異常をきたし始めている可能性があります。

まとめ

薄毛と飲酒の関係を示すエビデンスが乏しいのに無理に結びつけようとした感はあると認めますが、あながち異論でもないと考えます。
また、薄毛の進行が速くなったり、今まで薄毛ではなかったけれど、地肌が見えてきたという人は髪のケアだけでなく心血管系のケアもすべきと考えます。
AGAの治療を再生医療で受けるには健康体であることが成功への一番の道だといえますね。


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