再生医療の豆知識

湯シャンとシャンプー剤使用の「良いとこ取り」して良質な髪を作ろう

2019年02月28日

随分前に、シャンプー剤を使わずに湯だけで髪を洗う「湯シャン」という言葉が登場して、芸能人もやっているということで話題になりました。
湯シャンがいいのかどうか、取り上げたサイトを色々、見ると賛否両論です。
実は賛否両論が正しい答えと言っても過言ではありません。なぜなら、髪の状態は一人一人違うのですから。
一辺倒になるのが一番、髪にとってよくないことです。
「湯シャンでいいとき」「シャンプー剤を使ったほうがいいとき」しっかりと見極めることができるようになると、良質な髪になること間違いなしです。

湯シャンのメリット

湯シャンのメリット
実は医師の間でもシャンプー剤のような洗剤は必要、不要と意見が分かれています。
ただ、必要という医師でも「シャンプー剤の使い過ぎはNG」と口を揃えていいます。

皮膚(頭も皮膚)にとって何が一番いけないのかといえば、「乾燥」です。乾燥は皮膚のバリア機構を低下させてしまいます。
バリア機構の高い皮膚は水分の蒸発を防いで潤いを保つだけでなく、アレルギ―となる物質や細菌の侵入を抑えることができます。感染症を招く黄色ブドウ球菌などの増殖を抑え、皮膚に必要な常在菌は減少させないというのがバリア機構の高い良質な皮膚です。

湯シャンは大切な皮脂を取りすぎない

シャンプー剤には洗浄力のある界面活性剤が入っています。特に安価なシャンプー剤にはラウリル硫酸ナトリウムのような強力な界面活性剤が入っているため、洗浄力は強力ですが、脱脂力も強く、皮脂を必要以上に除去します。

一方の湯シャンは汚れは落とし、皮脂分は適度に保つことができます。湯だけで90%の汚れを落とすことができるといわれています。
お湯の温度は37~40℃が適温で、それ以上に高い温度になるとお湯といへども脱脂力が強くなり、過乾燥を招きます。

湯シャンのデメリット

よくいわれるのが、昔はシャンプー剤なんてなかったけれど、髪のトラブルはあまりなかったという言葉。
この言葉はPM2,5や黄砂、排気ガスなどが空気中に混在する現在には無効かもしれません。
仕事場によっては油にまみれて働かなければいけないこともあります。
このような場合の汚れは、湯だけよりは界面活性剤の強力な洗浄力に頼らなくてはきれいに落ちないでしょう。

近年、皮膚科学の進歩で色々なことが解明されたこともあって、それに合わせた優れたシャンプー剤が市場に出ています。特にアミノ酸系シャンプー剤の中には洗浄力と保湿力、両方共、兼ね備えた製品があります。

アトピー性皮膚炎の場合は湯シャンだけではNG

最近、アトピー性皮膚炎に罹患する人が増えています。
皮膚科専門医はアトピー性皮膚炎のような重度な皮膚炎の場合は、洗剤でしっかりと汚れをおとすことを推奨しています。
洗剤の原液を直接、髪につけるのではなく、手の中でしっかりと泡立ててから使用します。

アトピー性皮膚炎に罹患した皮膚は、健常な皮膚よりも有害な黄色ブドウ球菌が多いというデータがあります。
健常な皮膚は湯シャンできれいになっても、黄色ブドウ球菌が繁殖しやすいアトピー性皮膚炎の場合は湯だけでは落としきれません。だからといって、シャンプー剤で洗髪した後、そのままにしていてはいけません。
シャンプー剤で洗髪した後すぐに、保湿のためにヘアクリームを塗れば、乾燥を防ぐことができます。
とにかく洗髪後、髪にシャンプー剤を残さないことがポイント。すすぎに一番、気を配ります。

AGAは湯シャンとシャンプー剤使用を交互に

AGAは男性ホルモン由来の脱毛症。男性ホルモンは皮脂の分泌を促します。つまり、AGAの頭は無治療だと、健常な髪よりもベタついているわけです。
確かに乾燥もまた、薄毛の誘因になりますが、AGAの場合は薄毛になるメカニズムが異なります。
ただ、シャンプー剤で皮脂を落とし過ぎると、逆に皮脂の増加を促します。
そこで、AGAの場合は湯シャンとシャンプー剤使用の良いとこ取りをおススメします。
髪の状態はいつも同じではありません。状態を見ながらシャンプー剤と湯シャンを使い分けてみましょう。

湯シャンばかりだと匂わない?

湯シャンばかりだと匂わない?
確かに今までずっと、シャンプー剤を使用していていきなり、湯シャンにしたら匂いが出るのではないかと心配になります。
しかし、よく考えてみましょう。
シャンプー剤には○○の香りというように香料が入っています。そのため、髪本来の匂いというよりは香料も含めた匂いをいつも嗅いでいるわけです。
湯シャンを始めて匂いが今までと違うと感じた場合、これが髪本来の匂いとなります。
ただ、あまりにも異臭を放つのであれば、雑菌が繁殖している可能性が大きく、湯でしっかりと洗うか、シャンプー剤に一時、切り換えて洗髪しましょう。

その他、手触り感なども変わるようです。シャンプー剤には手触りをよくするような物質も入っています。
湯シャンとシャンプー剤使用、どちらがいいか、好みも含めて人によって違うと考えてください。

湯シャンをする前にしっかりとブラッシング

湯シャンだけでなくシャンプー剤を使うときもおススメですが、洗髪前にしっかりとブラッシングして髪に埋もれている汚れ、ホコリを髪の表面に出しておきます。
しっかりと湯船に浸かって毛穴を柔らかく広げておくともっと良いですね。

洗髪後はしっかりと素早く乾かします。
濡れたままだと、キューティクルが開かれ、剥がれやすくなります。キューティクルもまた保湿維持、薄毛防止に重要な因子です。
ここまでやってこそ湯シャンのメリットを最大限に活かし、良質な髪を作り上げることができます。

まとめ

いかがでしたか?
髪の質や状態によって湯シャンの向き、不向きが変わるということです。
頑固に一辺倒にするよりは状況に合わせてみましょう。
と、いえるぐらい、実は最近のシャンプー剤を作る技術力は高くなっています。
シャンプー剤の成分が合わないという人は、湯シャンの湯の温度を少し変えて(熱過ぎるのはNG)洗浄力に強弱をつけるなどして自分なりの湯シャンを考えてみられることをおススメします。


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