再生医療の豆知識

PRP(無細胞化)療法で適応となる疾患とPRPによる効果

2018年11月13日

PRP(無細胞化)療法は、膝関節や肩関節周囲炎(五十肩)などの整形外科領域で注目を集めている治療法のひとつです。

再生医療の治療法で用いられるPRPとはどのような成分なのでしょうか?またPRP療法で効果が期待される疾患はどのような疾患なのでしょうか?

今回は、PRP療法、対象となる疾患、PRP療法のメリットについてご紹介します!

PRP療法とは

PRP療法とは
PRP療法は血小板を豊富に含む血漿を使用して損傷した部位に注射することで、組織を修復し早期治癒や疼痛の軽減などの効果が期待できる治療法です。PRP療法に使用されるPRPとはどのような成分や機能があるのでしょうか?

PRPとは

PRP(Platelet-Rich Plasma)は、血小板を凝縮したもので新しい組織や細胞の成長を促す成分が豊富に含まれています。

患者様の血液から抽出したPRPを損傷した部位に注射することで、慢性化した患部に修復に必要となる炎症を起こして症状の改善を促します。血小板は体にある成分ですが高濃度の血小板にすることで、修復機能を早めることができるのです。

培養上清液治療との違い

PRP療法も培養上清液治療も再生医療で用いられますが、培養上清液は500種類以上のタンパク質やサイトカイン・成長因子が含まれていることで肌や発毛、血管など体のさまざま部位の組織や細胞に置き換えることができます。

対して、PRP療法は整形外科領域の慢性的な疾患や症状に特化して治療されています。これまで、外科治療を除いてリハビリなどでの治療では効果が得られなかった方にも改善が期待できる治療法です。

効果が期待できる疾患

当クリニックでは特に以下の疾患を対象にPRPでの治療を行っています。疾患や症状の治療に対する効果は個人差がありますので、詳しい治療法や治療期間などに関しては当クリニックのスタッフや医師にお気軽にご相談ください。

当クリニックで対象にしている疾患や症状はどのようなものなのでしょうか?

変形性股関節症

変形性股関節症は原因が加齢による変性やケガによって股関節の軟骨や骨の変形が生じる病気です。主に関節に痛みと機能障害があり、進行すると深夜痛や持続痛を引き起こす場合があります。女性に多いことも特徴の一つです。

変形性膝関節症

高齢の女性に多くみられる膝の痛みが主な特徴とする疾患です。慢性化すると痛みの他に歩行困難などの症状が現れます。原因は加齢による関節軟骨の老化や肥満や遺伝なども関係しています。また骨折や半月板損傷などのケガによっても発症する場合があります。

五十肩(肩関節周囲炎)

五十肩は肩関節周囲炎ともいい40~50代に起こりやすい症状の一つで肩が痛む、腕が上に上がらないなどの症状を特徴とする症状です。関節を構成する骨や軟骨・靭帯などの組織が老化して周辺に炎症が起こることが原因です。

顎関節症

顎関節症は、顎の痛みや咀嚼時に起こる痛み、口を大きく開けることができない、顎を動かすと音がするなどの特徴を持つ症状です。歯ぎしりや噛み合わせなどが原因になることもあり背景にはストレスや自律神経の乱れなどの脳が関係しているとされる症状です。

肘の痛み

肘の痛みの原因は、骨折、腱鞘炎、関節リウマチ、疲労による炎症、スポーツ障害など原因はさまざまです。PRP療法は慢性疾患や慢性的な症状に効果が期待できるとされており、肘の慢性的な痛みにも効果が期待できます。

スポーツ外傷リハビリ

スポーツ外傷は中高生の部活動やアスリートに多くみられるケガの総称でオーバーユースや外部からの激しい接触・圧力によって起こります。スポーツ外傷は通常の治療やリハビリでは、再発しやすいため、患部の炎症を取り除くと同時に組織の修復を早めることが大切です。

歯槽骨再生

歯科口腔外科の領域では、歯周病などが原因で歯槽骨が薄くなってしまっているなどの状態にインプラント治療を行うための橋渡しとしてPRP療法が活用されています。当クリニックでは培養上清液治療でも歯槽骨の再生治療を行っており、患者様の状態にあった治療を選択しています。

PRP療法のメリット

PRP療法のメリット
まだまだ一般の方にはなじみのない再生医療ですが、PRP療法の安全性や効果といったメリットが気になるところではないでしょうか?PRP療法で挙げられるメリットは以下のようなメリットです。

比較的安全性が高い

PRP療法は患者様自身の血液から抽出したPRPを使うためアレルギー反応はほとんどなく、安全に治療を受けることができます。また、PRPを注射で患部に注入するため侵襲は低く、治療後の制限が外科治療に比べると少ないこともメリットと言えます。

通常の治療より早期回復が期待できる

スポーツ外傷によるリハビリ期でのPRP療法は、通常の治療よりも早期回復が期待できる治療法として期待されています。注射後しばらくは痛みがあるものの、アスリートとして早く復帰したいと考えている場合には治療法のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

当クリニックでは再生医療の治療法のひとつとしてPRP療法を行っています。現在では、整形外科領域やスポーツ外傷の領域での治療法としても注目されており比較的安全性が高くアレルギー反応が起こりにくいことが特徴の一つです。

また、関節の痛みの緩和にも効果が期待できます。関節などの慢性的な痛みや、ケガの早期回復を考えている方は検討してみてはいかがでしょうか?


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